Withailand (ウィザイランド)

AIの世界に足をそっと踏み入れた

スマホやスイッチでMOTHERシリーズはできるのか

先日(2024年3月13日)、夜中に適当にテレビのチャンネルをポチポチと変えていたところ、NHKで面白そうな番組が放送されていました。ゲームゲノムという番組です。私が見た回は『MOTHER2 ギーグの逆襲』が題材に取り上げられていました。

私は子供の頃、ファミコンスーパーファミコンでMOTHERとMOTHER2をプレイしたことがあります。かわいいキャラクターと心に残る音楽と現代風の世界観が、RPGの中でもドラクエファイナルファンタジーとは全然違う雰囲気を醸し出していて、結構好きなゲームソフトの一つでした。

司会は、ダンスと歌がめちゃくちゃ上手い三浦大知さんで、ゲストは脚本家としても才能が際立つ芸人のバカリズムさんと、有名コピーライターにして名作ジブリ映画『となりのトトロ』てメイとさつきのお父さん役として声優も勤めた糸井重里さんでした。当時から結構全面に押し出されていたと思いますが、この糸井重里さんがMOTHERシリーズのゲームデザインをしてらっしゃいました。

結構好きだったゲームソフトについて、この3人が喋っているのは貴重だなと思い、途中からでしたがこの放送を見ることにしました。

ここまでの話の流れだとゲームゲノムについての話をこれからしていくように予想されるかもしれませんが、実はそうではありません。

放送が終わる頃には、私は「久しぶりにMOTHERで遊びたいな。」と思うようになっておりました。でも、MOTHER2ですら今から30年も前のソフトですし、実家に行ってもゲーム機やゲームソフトは処分されてしまっていることでしょう。新たにゲーム機を買い直すのも部屋が散らかってしまいそうで何となく気が進みません。スマホでできればベストだと思います。家でなくても移動中や仕事の休憩中に遊べます。これを読んでくださっている方々の中にも、家に帰ってもなかなか落ち着いてゲームをする時間が取れないという方がいらっしゃるのではないでしょうか。私は最近、スーパーファミコンで大ヒットしたRPG『ロマンシング・サガ2』のiOSアプリ版を購入してiPad mini2にインストールして遊んでおります。これが本当に便利で、寝室でもリビングでも喫茶店でも職場の休憩室でもササッと冒険を進めることができるのです。この便利さをMOTHERシリーズでも味わいたいのです。

ということで、今回はMOTHERシリーズをスマホで遊ぶ方法がないのかをGoogleの会話型人工知能のGeminiに調べてもらおうというお話です。

MOTHERシリーズについて

MOTHERはマザーと読みます。任天堂から発売されたロールプレイングゲームのゲームソフトです。1作目のMOTHERは1989年にファミコン用のカセットとして発売、2作目のMOTHER2ギーグの逆襲は1994年にスーパーファミコン用として発売、3作目のMOTHER3は2006年にゲームボーイアドバンス用として発売されました。

MOTHER3が発売された頃は、私は社会人になっていてゲームで遊ぶことが減ってしまっていた時期なので、MOTHER3はプレイしたことがありません。

Geminiについて

GeminiはGoogleが作った会話型人工知能です。Geminiに質問を投げかけると、Geminiはその質問に対しての情報を即座に集めて整理し、質問内容に合った回答を読みやすい文章で示してくれます。日本語で質問しても日本語で返してくれるので、ほとんど日本語しかわからない私でも難なく利用できます。

以下のURLにアクセスすると利用できます。↓

gemini.google.com/app

このブログでも何度か登場しているBardは、このGeminiの以前の名称です。

以下は、以前にBirdを利用した際のことを書いた記事です。お時間がありましたら、ご参考としてご覧ください。

Geminiに聞いてみた

スマートフォン任天堂のMOTHERというゲームを遊ぶ方法はありますか?」という質問をGeminiにしてみました。以下はGeminiとのやり取りの一部を引用したものです。

私:

スマートフォン任天堂のMOTHERというゲームを遊ぶ方法はありますか?

Gemini:

スマートフォンでMOTHERシリーズを遊ぶ方法

2024年4月17日現在、スマートフォンて公式にMOTHERシリーズを遊ぶ方法はありません。

しかし、いくつかの非公式な方法で遊ぶことができます。

(以下省略)

出典:Geminiより引用(gemini.google.com/app)

残念ながら、公式にMOTHERシリーズをスマートフォンでプレイする方法は今のところ存在しないようです。ロマサガ2の場合はApp Storeで2,400円で購入できたので、MOTHERシリーズもできるのではないかと期待してましたが残念です。

念の為に自分で調べてみる

人工知能に頼るだけではなく、自分自身でもAppleApp StoreGoogleのPlay Storeで販売されていないか検索してみましたが、Geminiの言った通り存在しませんでした。

持ち運びできるゲーム機ではどうか

スマートフォンではだめでしたが、持ち運びできるゲーム機ではどうでしょう。MOTHER3ゲームボーイアドバンス用のソフトなので、ゲームボーイアドバンスゲームボーイミクロDS liteなどを持っていて、ソフトを中古品販売店ヤフオク!やメルカリで手に入れることができれば、遊べます。

MOTHERとMOTHER2は2作品が一緒に収録されているゲームボーイアドバンス用のソフトが以前に発売されておりました。『MOTHER1+2』というタイトルです。これも中古品をどうにか手に入れれば遊べます。

あとはNintendo Switchにダウンロードして遊ぶ方法があるようです。任天堂公式のゲームのサブスクです。MOTHERとMOTHER2は【Nintendo Switch Online】もしくは【Nintendo Switch Online + 追加パック】というプランで遊べるようです。MOTHER3は【Nintendo Switch Online】のプランでは遊べず、【Nintendo Switch Online + 追加パック】でないといけないようです。

2つのプランの比較

Nintendo Switch Onlineファミコンスーパーファミコンゲームボーイのソフトの一部が利用できるようになってます。+ 追加パックのプランでは、それに加えてNintendo64ゲームボーイアドバンスのソフトの一部が利用できるようになってます。そして、それぞれ家族で利用する際に割安になるファミリープランが用意されております。MOTHERシリーズの各タイトルが遊べるのか遊べないのかを含めた表を作成しました。ご参考にどうぞ。

まとめ

現段階では残念ながらスマートフォンでMOTHERシリーズを遊ぶことは公式の方法では存在しないことがわかりました。

でも、古いゲーム機とカセットを中古で手に入れたり、Nintendo Switchとサブスクの組み合わせで、この時代でも名作MOTHERシリーズを楽しむことができることがわかりました。

そして、私はSwitchを持っていないので、すぐに飛びつくことはできませんが、Nintendo Switch Onlineは結構良心的な価格設定のサブスクであることがわかりました。

もしも、あなたがSwitchを持っているようであれば契約して名作MOTHERシリーズを試してみてはいかがでしょうか。素敵な世界が待っているはずです。

画像生成AIに迷路を作ってもらう

私がまだ保育園や小学校に通っていたとき、私は迷路の本が大好きでした。家にはファミコンと呼ばれていたゲーム機があったのですが、1日で1時間までという家庭内の制限がありましたので、ゲームをやり終えたあとは、絵を書いたり、工作をしたり、迷路の本で遊んだりすることが多かったです。

おじさんになった私もやっていることは大して変わってないかもしれません。仕事が終わったあとはスマホでゲームをすることも多いですし、自分で絵を書くことは少なくなったものの、AIで絵を生成して楽しんでおります。

そんな中、画像生成AIが迷路を生成してくれたら、結構楽しめるのではないかと閃き、試してみることにしました。

今回は、画像生成AIで迷路を生成するチャレンジについてのお話です。

どんな迷路を作るのか

まずは、どんな迷路を作るのかをはっきりさせないといけません。私が作りたい画像は、迷路っぽい画像ではなく、ちゃんと遊べる迷路です。シンプルだけれども、スタートからゴールまでちゃんとたどることができる迷路です。選ぶ道によっては行き止まりに入ってしまうこともあるけど、ちゃんとゴールまで行ける道のりがある迷路を簡単にAIに作ってもらいたいのです。

プロンプト(呪文)を考える

では、シンプルでちゃんと遊べる迷路の画像を作るにはどのようなプロンプトを使えばいいのでしょうか。プロンプトを書くにあたり、まずは【迷路】を英語で何と言うのかをわかっていないとはじまりまりません。

調べてみたところ、【迷路】を表す英単語は、【maze】と書くようです。マゼではなくてメイズです。この【maze】をプロンプトの中に入れて画像を生成してみます。以下のようなプロンプトでやってみることにしました。

simple maze, white background and black lines, bold lines, 2D

プロンプトは以下のような思いを込めて言葉をえらびました。

  • simple maze → シンプルな迷路
  • white background and black lines → 白い背景に黒い線
  • bold lines → 太い線
  • 2D → 平面

WOMBO Dreamで生成してみる

まずは、生成が早くて操作がシンプルなWOMBO Dreamを使って試しに生成してみました。4種類のart styleを使ってみました。

どれも迷路っぽい画像が生成されました。

【Dreamland v2】は、なかなか良い出来栄えです。平面ですし、シンプルです。しかしながら、外枠がないために開放的すぎて、迷路として遊ぶにはあと一歩足りない感じです。

【Mechanical v3.1】と【Mechanical v3.0】は、ともに2Dというプロンプトを無視して、立体的になってしまいました。迷路をモチーフとしたイラストといった感じです。

【Ukiyo-e v3】は、平面で細かくて、一見緻密で難しそう迷路に見えますが、よく見ると遊ぶことはできません。

WOMBO Dreamでは、迷路っぽいイラストや模様を生成することは、そんなに難しくありませんでした。しかしながら、実際遊ぶことができる迷路を生成することは、今回できませんでした。

PixAI.Artで生成してみる

次は、PixAI.Art(以後、PixAIと書きます)で生成してみました。PixAIでは、一回のオーダーで4枚まで同時に生成できるので、その機能を利用しました。条件は以下ようにしました。

・プロンプト:上記のもの

・ネガティブプロンプト:worst quality, large head, low quality, extra digits, bad eye,  EasyNegativeV2,  ng_deepnegative_v1_75t

・Sampling Steps:50

・Sampling Method:DDIM

・CFG Scale:11.0

・縦横比:426✕426

其の一:Coloring Page Creator

まずはColoring Page Creatorというモデルを使って生成しました。このような出来栄えです。

どれも平面的な迷路っぽい画像が生成されました。

細かく見ていくと、左上の画像は迷路の壁の部分が短すぎてスカスカな印象です。これでは迷路として遊ぶことはできません。

右上と左下の画像は、迷路っぽいですが、壁が道を区切りすぎていて、これも迷路として遊ぶことはできません。

右下の画像は、シンプルで壁と道の区別もしやすく、スタートとゴールの位置をうまく決めれば遊べそうです。

其のニ:Chibi Style 1.1

次はChibi Style 1.1というモデルを使って生成しました。このような出来栄えです。

先ほどのColoring Page Creatorというモデルを使ったときよりも緻密な迷路になりました。そして、4つともデザイン性が高いです。

左上の画像は、分岐路が少なくて迷路として遊ぶのには物足りないように感じます。

右上の画像は中心部のあたりで通路と壁の区別が付きづらくなり遊べません。

左下の画像は、デザイン性も良くて道と壁のの区別もしやすく、分岐路もそこそこありますので、スタートとゴールの位置をうまく設定すれば、遊べそうです。

右下の画像は、外枠がなくて開放的過ぎますし、何箇所か道と壁の色が混ざってしまっているので、遊べません。

LoRAを作ってみる

私が考えたプロンプトを入力すれば、Coloring Page CreatorにしてもChibi Style 1.1にしても、1/4くらいの確率で遊べそうな迷路の画像が生成できそうです。

でも、もっと精度を高めたい気持ちも出てきました。そこで、シンプルな迷路に特化したLoRAをを作ってみようと思いました。自分で作成した以下のような迷路画像を14枚使ってLoRAを作りました。

PixAIでのLoRAの作り方は、以下の記事でご紹介しております。

手軽にオリジナルのLoRAを作ってみよう(https://senisthousand.hatenablog.com/entry/original_lora)

迷路画像LoRAの作成にあたり、今回の設定は以下のようにしました。

・LoRAタイプ:アートスタイル

・LoRA名:simple maze

・トリガーワード:maze

・ベースモデル:Anything V5

このLoRAはPixAI.Artの中のモデル検索で『simple maze』というキーワードで検索すると出てくるはずです。よかったら試しに使ってみてください。

↑このようなモデル表紙になっております。※モデルではなくLoRAです。

作ったLoRAを加えて生成してみる

それでは、出来上がったLoRAを使用して先ほどと同じ条件で生成し直してみます。LoRAの比重は7.0にしました。

其の一:Coloring Page Creator

LoRAの影響で、太くて黒い色の壁の迷路っぽい画像が生成されました。どの画像も、迷路のようでいて迷路ではないというのが私の初見の感想です。区切られてブロック化されてしまい、道が分断されているのです。これでは迷路として遊ぶことはできません。

其の二:Chibi Style 1.1

LoRA無しのときと比べると、平面的で四角い迷路風の画像が生成されました。しかしながら、どの画像も遊ぶための迷路とは言えず、迷路っぽい画像止まりの印象です。

結論

この記事を書くにあたり、PixAIでたくさん迷路の画像の生成に取り組みましたが、迷路っぽい画像は生成されても、ちゃんと遊べるような実用的な迷路画像を生成することはできませんでした。この記事で紹介した画像以外にもたくさん生成していたのですがどれも失敗作です。

シンプルな白黒の平面的な迷路画像を自分で用意して、オリジナルLoRAを作りましたが、それを使ってもちゃんと遊べるような迷路は生成できませんでした。

画像生成AIは、見た目上では迷路のような画像を生成することはできても、迷路ゲームの内容や遊び方を理解することはできないようで、ちゃんと遊べる迷路を作ることはできないのです。

しかしながら、PixAIやWOMBO Dreamのような画像生成に特化したAIではなく、もっと総合的な人工知能や迷路生成に特化したプログラムだったら、いとも簡単に迷路ゲームを作ってしまうことでしょう。

おまけ

迷路を作るために、私がPixAI上で作った『simple maze』というLoRAでは、遊べる迷路を生成することはできないことがわかりましたが、白と黒を基調とした迷路っぽい模様を生成することはできることがわかりました。その模様をぼんやりと見ると、元BOΦWYの布袋寅泰さんのギターの模様に若干似ているような気がしなくもないです。今度は布袋さんのギターっぽい画像を生成する挑戦をしてみようかなと思いました。

更新履歴

  • 2024年4月19日:記事の概要を追加

PixAI:画像生成時のクレジット消費について

今回はPixAI.Artにおいての消費クレジットについてのお話です。

消費クレジットと聞くと何やらお金の関係の話かなと思いますか?

実はそうではありません。ここで言う消費クレジットとは、PixAI.ArtというAIによる画像生成サービスの中でのお話です。

PixAI.Art(以後PixAIと表記します)は、自分自身がAIによる画像生成に適した高性能のパソコンを所有していなくても、PixAIのユーザー登録をすることでAIによる画像生成を体験することができます。私自身も性能の良いパソコンは持ってないのですが、PixAIで画像を生成を楽しんでおります。

PixAIでは画像を生成する際にクレジットというPixAIオリジナルのポイントのようなものがあります。PixAIで画像を生成するにはこのクレジットを消費します。ここまでの話だけですと、「なんだ、やっぱり有料サービスじゃないか。」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、PixAIは課金せずともかなり楽しめます。というのも、PixAI.Artではログインさえすれば、一日あたり10,000クレジットをタダで貰うことができるからです。画像を生成する際の細かい設定によって消費されるクレジットの量は変わるのですが、その設定をうまく調節すれば、クレジットを全く使用しなくても、そこそこまともな画像を生成することもできるのです。

というわけで、今回は、PixAIでの画像生成時に、どのような要素がクレジットの消費量に影響するのかを簡単にご説明していきます。

要素①:モデル

PixAIで画像を生成する際、必ず画像の作風となるモデルを選択する必要があります。ここでのポイントは、選択するモデルにXLマークがついているか否かです。XLマークがついているモデルの方がクレジットを多く消費します。

要素②:縦横比

縦横比という項目は、PixAIにおいては対比というより画像の大きさ(面積)を表しているようです。Width(横)とHeight(縦)の値をそれぞれ256〜1024で指定することができます。但し、奇数は指定できません。Width * Heightの値が大きいほどたくさんクレジットを消費します。

要素③:HiRes

HiRes(ハイレゾ)は解像度を上げたりノイズ除去の程度を調節できる項目です。この項目の解像度の値を上げると、クレジットの消費量が増えます。値を上げれば上げるほど消費するクレジット数も上がります。

このHiResの項目の解像度を少しでも上げると、ノイズ除去の強度(Denoising Strength)とノイズ除去のステップ(Denoising Steps)の値を変えることができるようになります。Denoising Strengthの値は増やしたり減らしたりしてもクレジットの消費には影響しません。しかしながら、Denoising Stepsは増やすとクレジットの消費数も増加します。

このHiResの項目は、消費クレジット数に大きく影響する部分です。そして、HiResの項目の値を変えた場合は、4枚の画像を同時に生成する機能は自動的にオフになり、単一(1枚だけの画像)しか生成できなくなります。

要素④:Sampling Steps

Sampling Stepsはノイズを除去する回数を表しておりますが、この値も大きくすればするほど消費クレジット数が増加します。あまりケチるとまともでない画像が出来上がりがちです。

要素⑤:Sampling Method

Sampling Methodはノイズ除去の方法です。PixAIでは12種類の中から選ぶことができます。詳しくは、以前書いたこちらの記事をご覧ください。↓

Sampling Method:クレジット消費量ランキング(https://senisthousand.hatenablog.com/entry/ranking_1-12)

上の記事でも書きましたが、12種類のSampling Methodの中で、クレジットの消費量が少ないのは【Euler a】,【Euler】,【LMS】,【DDIM】です。

要素⑥:高優先度

高優先度は画像が生成されるまでの時間に大きく影響します。高優先度は有効にするか無効にするかの選択だけです。無効にした場合は、【待機中】→【生成中】→【公開】といった流れで時間とともにステータスが変わっていきますが、高優先度を有効にして生成した場合は、無効にした場合と比べると1,000クレジット多く消費しますが、【待機中】というステータスにかかる時間がすごく短くなり、結構すぐに生成がはじまります。

高優先度を無効にしたときの【待機中】という状態にかかる時間は、画面を眺めながらじっと待っていると結構長く感じますので、高優先度を有効にしたときの気分は、まるで某テーマパークでファストパスを利用してアトラクションに乗ったときのようです。

クレジット消費量に影響しない項目一覧

ここまでは、クレジットの消費量に影響する要素をご紹介してきました。その逆に、値を変えてもクレジットの消費には影響しない項目は、以下の一覧をご覧ください。

  • LoRA
  • コントロール(※コントロール内の画像をアップロードを使用した場合は、縦横比がアップロードした画像に合わせて固定されるため、固定された値によってはクレジットを消費します。)
  • ノイズ除去の強度(Denoising Strength)
  • プロンプト
  • ネガティブプロンプト
  • CFG Scale
  • Seed

まとめ

どの項目がクレジットを消費するかはなんとなくわかったのではないかと思います。クレジットの消費を抑えてどんどん画像生成にチャレンジしてみたいというかたは、以下のポイントを抑えるといいと思います。

  • XLマークのついたモデルを使うのは避ける
  • HiResの利用は避ける
  • Sampling Methodを【Euler a】か【Euler】か【LMS】か【DDIM】にする
  • Sampling Stepsはケチらない
  • 急いでなければ高優先度は無効にする
  • 最後に縦横比を調節する

これで試していくと、クレジットの消費を抑えても結構たくさんオーダーできます。

ただ、高優先度を無効にしてたくさんオーダーすると、11個目のオーダーは拒否されてしまいますので、オーダー済みの生成が完了するまで待ってから再度オーダーしてください。

それとLMSというSampling Methodは選択するモデルやRoLAによっては、扱いが難しくなることがありますので、Sampling Stepsを上げてもうまく生成できないときは、早めに諦めたほうがいいかもしれません。詳しくは以下の記事をご覧ください。

Sampling Method:LMSでの独特な現象を克服するヒント(https://senisthousand.hatenablog.com/entry/potato)

それでは、今回のお話は以上となります。今後とも当ブログをよろしくお願いします。

更新履歴

  • 2024年4月19日:記事の概要を追加

Sampling Method:LMSでの独特な現象を克服するヒント

今日はLMSというサンプリングメソッド(サンプラー)についての記事です。

AIを使ってイラストを生成している皆さん、あなたにはお気に入りのサンプリングメソッドはありますか?

私は性能の良いパソコンをまだ持ってないので、Androidスマホでも利用できる画像生成AIサービスを使って画像生成を楽しんでおります。特に利用頻度が多いサービスはPixAI.Art(以後PixAIと表記します。)です。PixAIでは画像を生成する際に、サンプリングメソッドを12種類の中から選ぶ事ができるようになっております。PixAIでは画像を生成する際に、クレジットというPixAIオリジナルの資産を消費する事があるのですが、私はPixAIで画像生成を繰り返すうちに、サンプリングメソッドの種類によって消費するクレジット数が変わることに気が付きました。それについては、以前以下の記事にてご紹介しました。こちら↓

Sampling Method:クレジット消費量ランキング(https://senisthousand.hatenablog.com/entry/ranking_1-12)

上の記事を書くまでは、生成コストが低くて尚且つ安定した画像が生成できるDDIMというサンプリングメソッドをよく使っていたのてすが、Euler aやEulerやLMSも生成にかかるコストは同じであることに気が付き、Euler aやEulerやLMSも使う頻度が増えました。

その中でもLMSは面白い現象がたびたび出てくるので、今回はその現象についてお話しいたします。

LMSでよく起こる現象

LMSで画像生成をしている際に、たびたび目にする現象があります。それは、青やエメラルドグリーンっぽい色合いで、煌めいているような模様が、イラストに残る現象です。貝の螺鈿細工(らでんざいく)のような感じの色合いです。

私はこの現象が出てしまった画像は失敗作と思っているのですが、同時にLMSらしい感じだなと思うようになりました。下の画像をご覧ください。

4枚の画像は全てPixAIで作成したものです。サンプリングメソッドはLMSにしました。それぞれの画像の赤丸で括った部分にご注目ください。この感じのキラキラが、LMSでの生成時によく発生する現象です。

勝手に命名しちゃおう

PixAIでのLMSは、画像が生成されるスピードも早い気がしますし、画像も汚くないですし、生成コストも低い方なので、結構好きなサンプリングメソッドなのですが、このキラキラだけはウィークポイントだと思います。でも、ウィークポイントなのにキラキラしているのが憎めないところです。憎めないヤツなので、私はこの現象に親しみを込めて名前をつけることにしました。

その名も、『螺鈿ノイズ』です。

螺鈿はらでんと読みます。螺鈿とは、貝の殻の内側のキラキラしている部分を切り取って、研磨したり形を整えて漆器などにはめ込む装飾です。下の写真みたいな貝殻の裏側のような感じのキラキラです。

(出典:写真AC)

その螺鈿の輝きとLMSのキラキラしたウィークポイントが、光り方や色合いがなんだか似ているので螺鈿ノイズと命名しました。この呼び方が広まるといいな。

Sampling Stepsやモデルとの関係

螺鈿ノイズはSampling Steps(以後、サンプリングステップと記載します。)を調節したりモデルを変更したりすることで発生を抑えられる場合があります。

比較用にPixAIで画像をいくつか作りました。細かい条件は以下の通りです。

・Sampling Method : LMS

・CFG Scale : 7.0

・プロンプト : (an old man:1.2), oni, red skin, black hair, (tight curly perm:1.1), very short hair, there is two horns on his head, straight horns, [angry], fang, rude attitude

・ネガティブプロンプト : worst quality, large head, low quality, extra digits, bad eye,  EasyNegativeV2, ng_deepnegative_V1_75t

上の条件でSampling Stepsを変えて生成してみました。

モデル『Anything V5』の場合

Sampling Stepsが10のときは、腋や前歯や胸毛のあたりに螺鈿ノイズが出ております。20のときは、腋や肩や髪や角の根元あたりに螺鈿ノイズがでております。30のときは、もうほとんど螺鈿ノイズは見当たりませんが、よく目を凝らすと右肩付近の壁や左耳の下あたりの髪の毛に少しだけ青っぽく光るものが見つかりました。40にすると、螺鈿ノイズは全く見当たりませんでした。

モデル『Hassaku』の場合

Hassakuの場合は、Sampling Stepsを40まで上げても螺鈿ノイズが発生しております。そして、特に20や30のときは多く螺鈿ノイズが発生しております。ちなみに、下の画像はSampling Stepsを最大値の50まで上げてみたときのものですが、角の根元や髪の毛や首元に螺鈿ノイズが出ております。

モデル『magicMIX realistic』の場合

magicMIX realisticでは10,20,30では螺鈿ノイズが目立つ結果になりました。40でだいぶ減りましたが、頬骨のあたりに発生しております。

モデル『PixAI Real V4.0』の場合

これは興味深い結果になりました。Sampling Stepsを10にしても20でも30でも40でも、全く螺鈿ノイズが発生しませんでした。PixAI Real V4はLMSとの相性が良さそうです。

まとめ

実験結果をまとめました。

  • LMSというサンプリングメソッド(サンプラー)を使用して画像生成すると、度々螺鈿ノイズが発生する。
  • ベースとなるモデルによって、螺鈿ノイズの発生具合は大きく異なってくる。
  • 螺鈿ノイズが発生してしまうモデルでもSampling Stepsの値を40以上にすると、発生を抑えることができるものもある。
  • Sampling Stepsを10程度で生成すると、荒っぽくて意図した画像は生まれにくい。

総評

どうやらLMSは、モデルとの相性が結構あるようです。今回はPixAIのプリセットに入っているモデルの中からリアル系2種類とアニメ系2種類の計4種類を使って実験してみました。その結果、アニメ系モデルのAnything V5とは相性が良いようで、螺鈿ノイズをSampling Stepsでコントロールすることができました。しかしながら、同じアニメ系のHassakuとは相性が悪いようで、Sampling Stepsを最大値の50まで上げても螺鈿ノイズの発生を抑えることがてきませんでした。リアル系ではmagicMIX railisticとは相性が悪いようでしたが、PixAI Real V4とはめちゃくちゃ相性が良いようです。

それなので、LMSで画像を生成した際、青っぽくキラキラと光る模様が出てしまってがっかりした場合は、Sampling Stepsの回数を増やしたり、思い切って違うモデルに変更してみると、ばっちりと解決する可能性がありそうです。

今回のお話しはこれで終了です。螺鈿ノイズの発生した少し芸術的な画像を楽しむのも良し。螺鈿ノイズを抑える調整をしてまともな画像を生成するも良し。ぜひ皆様も一度、このマクドナルドのポテトのサイズみたいな名前のサンプリングメソッドを使って画像生成を楽しんでみてはいかがでしょうか。

更新履歴

  • 2024年3月27日:DDIMの綴りの間違いを修正
  • 2024年4月19日:記事の概要を追加

世界一短いURLを見つけるチャレンジ

私は、WOMBOの画像生成AIサービス『Dream』を以前からAndroidのアプリで何度か利用したことがあります。実は、このブログのアイコン(ロゴマーク)もWOMBOのDreamで作りました。その時の様子は別の記事(『AIにロゴを生成してもらおう!https://senisthousand.hatenablog.com/entry/ai-logo )でご覧いただけます。

つい最近、パソコンのブラウザでもDreamを利用できるのかが気になり、GoogleでWOMBOを検索してみました。その際に気がついたのですが、WOMBOのURLがとんでもなく短いのです。下の写真は検索結果のスクリーンショットの一部てす。

https://www.w.ai

だけです。https://やwwwの部分は省略しても平気なので、実質アドレスバーにはドメインと呼ばれているw.aiだけを入力してEnterを押せばWOMBOのサイトに行けてしまうのです。私が今まで見たことのあるURLの中で、恐らく世界で一番短いドメインだと思います。短縮URLでもこんなに短いものは見たことがありません。私はこのドメインの短さにとても驚き、そして感動しました。

あなたは、これより短いドメインを見たことありますか。もしも、これより短いドメインを見たことがあるという方がいらっしゃいましたら、是非コメント欄で教えてほしいです。

ということで、今回はAI関連とは少し話が逸れますが、短いドメインのことが気になったので、短いURLが他にもないかを調べてみます。

文字数

w.aiの文字数はドットも含めると4文字です。これが恐らく最小文字数なのではないかと思います。というのも、ドメインの最後の部分(.com,.jp,.uk,.org等)はトップレベルドメインと言われてますが、このトップレベルドメインの部分だけで最低でも2文字(ドットを含めたら3文字)を消費してしまいます。ドットより前の部分に2文字以上あったら、もうその時点でw.aiの短さには敵わなくなってしまうのです。なので、現在の世界最小文字数ドメインはドットを含めて4文字だと思われます。

存在確認の総当たりは現実的?

ドットを含めて4文字の短いドメインを探すことは簡単でしょうか。それは一人の人間が確かめるにはとても根気がいる作業で困難だと思われます。2文字のトップレベルドメインだけでも世の中に250種類くらいあるようです。その250種類にトップレベルドメインのドットより前の部分の1文字を総当たりするとなると、アルファベット26文字に加えて数字10種類の合計36文字を試すことになります。

250✕36=9000

ざっと計算すると9000通りです。一つ確かめるのに5秒かかるとしたら、

9000✕5=45000

45000秒は分で表すと750分です。時間で表すと12時間半です。

できなくはなさそうですけど、集中力が保てなさそうなので、できれば12人くらいで手分けしてやりたい内容ですね。

的を絞って探してみる

上記の理由で、飽きやすい性格の私は、総当たりの方法は横に置いといて、ある程度的を絞って探してみることにしました。たとえば、w.aiで実績のある.aiや日本人に馴染み深い.jpなどを中心に探してみます。但し、このあとの記載内容は、調査した先が、怪しいサイトだったり、フィッシングサイトアダルトサイトだったりする可能性もありますので、安全のためにURLリンクにならないようにトップレベルドメインの前にスペースを入れております。スペースを外してのアクセスには充分にお気をつけください。自己責任になります。

ちなみに、調査に使用したブラウザはGoogle Chrome バージョン91.0.4472.167です。

◯.aiの場合

  • a .ai→ hack .chatというところにリダイレクトされました。
  • b .ai→ ドメインの販売業者のサイトにリダイレクトされました。
  • c .ai→ character .aiというAIチャットサービスと思われるサイトにリダイレクトされました。
  • d .ai→ 自動車のダイムラーの関係のサイトにリダイレクトされました。ダイムラーのダイか。
  • e .ai→ Eというサービスのサイトでした。
  • f .ai→ ドメインの販売業者のサイトにリダイレクトされました。
  • g .ai→ Google AIのサイトにリダイレクトされました。
  • h .ai→ haiというサービスのサイトでした。
  • i .ai→ 白い背景に黒い字で『Iai』とだけ書いてあるサイトに繋がりました。
  • j .ai→ ドメインの販売業者のサイトにリダイレクトされました。
  • k .ai→ ドメインの販売業者のサイトにリダイレクトされました。
  • l .ai→ 『This site can't be reached』というエラーが表示されました。
  • m .ai→ M .AIというサービスのサイトでした。
  • n .ai→ ドメインの販売業者のサイト連絡先が表示されました。
  • o .ai→ O .AIというAIチャットのサービスのサイトでした。
  • p .ai→ P .aiという広告関連サービスのサイトでした。
  • q .ai→ Qというサービスのサイトてした。
  • r .ai→ 『This site can't be reached』というエラーが表示されました。
  • s .ai→ Sai(saizai)さんという方の紹介サイトでした。漢字の『兄』に似たロゴマークが印象に残りました。
  • t .ai→ 『This site can't be reached』というエラーが表示されました。
  • u. ai→ ドメインの販売業者のサイトの連絡先が表示されました。
  • v. ai→ HEXONETというドメイン販売業者のページが開きました。
  • w .ai→ この記事を書くきっかけになったWOMBOのサイトです。
  • x .ai→ イーロン・マスクさんが率いるxAI社のサイトでした。
  • y .ai→ ドメインの販売業者のサイトにリダイレクトされました。
  • z .ai→ Zaiさんという方のサイトでした。
  • 0〜9. ai→ ドメインの販売業者のサイトにリダイレクトされました。

.aiの場合は50%がドメイン販売業者関連で、41.7%が運用されているドメインで、8.3%が『This site can't be reached』というエラーが出て、どこにも接続されないという結果でした。

◯.jpの場合

.jpの場合は、ドットより前の1文字をa〜z,0〜9全ての文字で試してみましたが、全部『This site can't be reached』というエラーが表示されました。.jpはどうやらドット前は1文字ではドメインを作れないようですね。試しにドット前を2文字でも10通りほど確認してみたのですが、それらも全て『This site can't be reached』というエラーが表示されました。ドット前を3文字にするとドメインとして存在していることが確認できました。

◯.krや◯.kpの場合

隣国の韓国の.krや北朝鮮の.kp場合もa〜z,0〜9の36文字全てを試しましたが、『This site can't be reached』というエラーが表示されました。

◯.cnの場合

.cnは隣国の中国で使われるトップレベルドメインです。

  • a .cn,b .cn,c .cn,2 .cn,8 .cn→ Lindaという人の紹介文やアライグマや鴨の写真が出てきました。中国語が読めないので詳しくはわかりません。
  • d .cn→ ゲーム関連のサイトでした。
  • e .cn,i .cn,q .cn,9 .cn→ 結構待ちましたがロードが完了しなかったです。
  • f .cn→ 『Access to ◯.cn was denied』とエラー表示が出てアクセスができません。
  • g .cn→ Googleの中国サイトでした。検索しようとクリックするとgoogle .com .hkにリダイレクトされたので、香港版のようです。
  • h .cn→ ドメイン販売業者のサイトにリダイレクトされました。
  • j .cn→ 浪淘金という会社のサイトにリダイレクトされました。Planet Jというゲームアプリをリリースしているようです。App StoreGoogle Playでもダウンロードできるようです。
  • k .cn→ 移动商街というインターネット通販サイトでした。
  • l .cn,m .cn,p .cn,v .cn,w .cn,x .cn,y .cn,0 .cn,5 .cn,7 .cn→ 『This site can't be reached』というエラーが出ました。
  • n .cn→ N世界というメタバース関連の企業のサイトでした。
  • o .cn→ 地図や航空写真のサイトでした。
  • r .cn,u .cn,4. cn→ ドメイン販売業者のサイトの連絡先が表示されました。
  • s .cn→ スポーツ関連のネット通販サイトでした。
  • t .cn→ tなのになぜかWeibo(微博)にリダイレクトされました。
  • z .cn→ Amazon関連のページでした。日本のAmazonのようにすぐに商品を検索できるような画面ではなく、アプリのダウンロードを促すような画面でした。
  • 1 .cn→ 福建省経済信息中心という中国福建省の経済関連の組織のサイトでした。
  • 3 .cn→ 京东全球というネット通販サイトに転送されました。かなり取扱品目の多いサイトです。今まで知りませんでしたが、JDグローバルという大手の通販サイトらしいです。京东は日本の漢字で書くと京東になってジンドンと読むようです。
  • 6 .cn→ 六間房という動画共有サービスのサイトでした。チラッと見ただけですがキラキラした中国が垣間見えました。

.cnの場合は、運用されているドメインが33.3%で、27.8%が『This site can't be reached』というエラーが出て、接続できませんでした。謎のLindaが13.9%もあって、ドメイン販売業者関連が11.1%、いくら待ってもロードができないが11.1%、接続拒否が2.8%という結果でした。

 

まとめ

日本,韓国,北朝鮮の3カ国のトップレベルドメインは、セカンドレベルドメインが1文字だけというのは一つも存在しなかったのでサクサクと調査が進みましたが、.aiや中国の.cnは結構ヒットしたので驚きました。以外にもドットを含めて4文字だけのドメインはたくさんありました。そしてヒットすると、ついついどんな内容のサイトなのか調べたくなってしまうので、5つのトップレベルドメインを調べるだけで、6時間くらいかかってしまいました。当初の予想とは全然違いますね。

調べていて結構楽しかったので、今後は一つのトップレベルドメイン毎に記事にしてシリーズ化するのも面白いかもと思いました。

あとは無駄な努力に終わるかもしれませんが、トップレベルドメインは本当に2文字(ドット含めて3文字)が一番短いのか。もしかしたら1文字(ドット含めて2文字)というのもあるのではないかという疑問も湧いたので、その調査もしてみようかなと思いました。

更新履歴

・2024年4月15日:c .ai(character .ai)についての説明を、画像生成AIサービスからAIチャットサービスに変更。

・2024年4月19日:記事の概要を追加

Sampling Method:クレジット消費量ランキング

今回はSampling Method(サンプリングメソッド)についてのお話です。サンプリングアルゴリズムとも言います。

私は最近PixAI.Artというサービスで、AIによる画像生成を楽しんでおります。画像生成AIを利用した画像作りをはじめた頃は、そんなにパラメータをいじったりはしませんでしたが、画像生成の作業に慣れてくると、徐々にパラメータを変えてみたくなってきました。パラメータを少しいじってみて気がついた事があります。PixAI.Artでは画像を生成するときにクレジットを消費するのですが、そのクレジットの消費量は選ぶSampling Methodの種類によって違いがあるということです。

違いがあるなら比較して並べたくなるのが人間の性。今回はPixAI.ArtでのSampling Methodのクレジット消費量ランキングを作って発表していきます。

Sampling Methodの種類

まずはじめにPixAIでは何種類のSampling Methodが選べるのか書き出してみます。

  • Euler a
  • Euler
  • LMS
  • Heun
  • DPM2 Karras
  • DPM2 a Karras
  • DDIM
  • DPM++ 2M Karras
  • DPM++ 2S a Karras
  • DPM++ SDE Karras
  • DPM++ 2M SDE Karras
  • Restart

以上の12種類を使うことができます。PixAIの場合は、この中のDPM++ 2M Karrasというのが初期値として設定されております。

消費クレジットの比較条件

各Sampling Methodの消費クレジットを比較するには、条件を統一しないと正しく比べられません。以下のように詳細パラメータを統一してみました。

・縦横比:1024*1024

・画像枚数:単一

・HiRes(解像度):2.0

・HiRes(ノイズ除去の強度):0.6

・HiRes(ノイズ除去のステップ):50.0

・Sampling Steps:50.0

・CFG scale:6.0

・高優先度:☑

クレジット消費量ランキング

〘 第9位 〙

第9位は同消費クレジット数(12600)で4種類のSampling Methodがランクインです。

  • Euler a
  • Euler
  • LMS
  • DDIM

〘 第1位 〙

9位の次は、いきなり1位に飛んでしまいます。というのも第1位も同クレジット数でした。消費クレジット数は24600でした。

  • Heun
  • DPM2 Karras
  • DPM2 a Karras
  • DPM++ 2M Karras
  • DPM++ 2S a Karras
  • DPM++ SDE Karras
  • DPM++ 2M SDE Karras
  • Restart

まとめ

今回の比較により、ランキングとしては面白みのない結果となりましたが、生成にかかるコストは2種類に分類できることがわかりました。

私は、DDIMというSampling Methodがクレジットの消費も少ないので気に入って使っておりましたが、この比較を見ると、Euler aやEulerやLMSでも同じコストでできることがわかります。この結果はコスパの良いSampling Method探しに役立つのではないかと思いました。

その他にクレジット消費量に影響するパラメータは画像のサイズ,解像度,Sampling Stepsです。Sampling Stepsの回数による画像への影響を比較,分析してみて傾向を掴むことができれば、良い画像できるまでただ闇雲に生成を続けなくてもよくなるのではないかと思いました。

更新履歴

  • 2024年3月27日:DDIMの綴りの間違いを修正
  • 2024年4月19日:記事の概要を追加

インデックス登録の失敗と解決方法

私は、はてなブログでAIについての記事を書いております。記事を書いた後は、記事をたくさんの人に見てもらいたいので、Google Search Console(グーグルサーチコンソール)でページのインデックス登録をすることにしております。普段はリクエストすれば数十分もすれば登録が完了するのですが、最近書いた記事の一つは、リクエストをしたのに一日経っても二日待っても登録されないという経験をしました。

ひょっとして、この記事を読んでくださっているあなたも同じ経験をされて困っているのではないでしょうか。もしも、そうであれば、原因はこの記事に記載したものかもしれません。私は試行錯誤の末、その原因を突き止めて問題を解決することができました。

今回は、サーチコンソールでインデックス登録が失敗してしまったときの解決談をご紹介します。

エラー内容

ページのインデックス登録の欄をクリックしてみると、詳細画面が展開されます。それらの項目をチェックしてみると原因となっている部分に【i】マークがついておりました。下のスクリーンショットのミドリマーカーが引いてある部分です。

ページの取得:【i】失敗しました:リダイレクト エラー

と記載されております。私には何のことかわかりませんでしたが、リダイレクトエラーというエラーらしいです。

リダイレクトエラーの原因

リダイレクトエラーというエラーはどういうことが原因で起こるのでしょうか。Google Bardで調べてみました。質問は「サーチコンソールのリダイレクトエラーの原因について教えて。」と、してみました。以下はBardの回答の一部を引用したものです。

"サーチコンソールのリダイレクトエラーは、主に以下の4つの原因で発生します。

  1. リダイレクトチェーンが長すぎる
  2. リダイレクトループが発生している
  3. リダイレクトURLが最終的にURLの最大長を超えた
  4. リダイレクトチェーンに不正または空のURLがある"

※ 一部のみを抜粋して引用しました。

出典:Google AI Bird

私がインデックス登録をリクエストしたページは、はてなブログで作成している単純なブログページです。そして、新しく書いた記事のページでしたので、リダイレクトチェーンができている事はあまり考えられませんでした。URLも別に長くなかったです。むしろ他の記事よりも短いくらいでした。少し心当たりがあるのはリダイレクトループが発生しているかもしれないことでした。

対策1

まずはじめに私が試した対策は記事内の注釈を撤去することでした。下の写真は、はてなブログの注釈について説明をするために作った試作ページのスクリーンショットです。

赤丸のところに注釈がついております。青丸のところに注釈の内容が記載されております。この赤丸と青丸で囲った【*1】はお互いにリンクしています。赤丸で囲った方の【*1】をクリックすると青丸で囲った【*1】まで飛びます。その逆に青丸で囲った方の【*1】をクリックすると赤丸で囲った方の【*1】まで戻ります。それによって、ページをクロールしにきたロボットがずっと同じページ内を行ったり来たりループし続けてしまうのではないかと、私は思ったのです。

それなので、注釈を使わないで済むような書き方に記事を修正して、ページ内から注釈を撤去しました。

対策1の結果

対策1(注釈の撤去)を行ってから、再度ページのインデックス登録をリクエストしてみました。1日後に結果を確認してみましたが、クロールしに来てくれてはいたのですが、残念ながらリダイレクトエラーは解消されませんでした。注釈によるループが原因ではなかったようです。

私の脳では原因らしいものが注釈によるループしか思いつかなかったので、この結果はとてもショックでした。もう完全に原因不明な状態で、途方に暮れました。

見えてきた問題点

私は、他に何も対策が思い浮かばなかったので、もう諦めてURLを別のものに変えて申請し直してみようかと思いました。

思い立ったらすぐ行動。URLを変えようと設定画面を開いてみると、自分の間違いに気が付きました。

私がグーグルサーチコンソールにインデックス登録しようとしていたURLは、

https://senisthousand.hatenablog.com/entry/ab

でした。しかしながら、私が設定していた正しいURLは、

https://senisthousand.hatenablog.com/entry/AB

だったのです。どこが違うのかというと、URLの最後の部分の【エービー】の部分が、本当は大文字でABなのに、誤って小文字のabで申請していたのです。

対策2

URLの一部を大文字と小文字を間違えてリクエストしていたので、これをどのように修正しようか考えました。方法は2つ思いつきました。

  1. Google Search Consoleに正しいURLでインデックス登録をリクエストする。
  2. Google Search Consoleに申請した誤ったURLを活かして、ブログのURLの方を変えてしまう。

以上の2つの方法です。今回の場合は、まだそのページは公開してから一週間も経っておらず、見に来た人もほとんどいないはずでしたので、2つ目の方法の、URLを変える方法を取ることにしました。大文字と小文字を間違えていた部分も、簡単に修正が効く部分でしたし、サーチコンソールの方にエラーが残り続けてしまうのも嫌だったというのもこの対策を選んだ理由です。

対策2の結果

URLをサーチコンソールにリクエストしていたものと同じ、

https://senisthousand.hatenablog.com/entry/ab

に変えて再度リクエストをしてみたところ、見事に1日後にはページのインデックス登録が完了しておりました。

まとめ

まとめると今回のインデックス登録が失敗していた原因は、申請していたURLの文字列の中で、大文字と小文字を間違えていたためのようでした。私はなんとも間抜けな失態をしていたわけです。でも、解決できてとても嬉しかったです。

この記事を読んでくださっているあなたも、もし、サーチコンソールのインデックス登録に失敗して、どうしたらいいのか困っていたら、申請したURLと自分のURLが間違っていないかをチェックしてみてください。意外とそんな簡単なミスをしているかもしれませんよ。

当ページの補足情報

このページのタイトルははてなブログのAIタイトルアシストでつけました。AIタイトルアシストでタイトル作りをを試してみたいという方は以下の記事をご覧ください。

簡単タイトル作成:AIタイトルアシストの使用方法( https://senisthousand.hatenablog.com/entry/aititle )

更新履歴

  • 2024年4月19日:記事の概要を追加